計算スピードと正確さ
「計算」スピードは速いほうが良い。
正確さも、もちろん大切。
両方あるのが一番だけど、それは、成績優秀、先生のお気に入りみたいな生徒に限られる。
たいていの生徒は、どちらか一方しかないか、両方ともない。
そんな残念な生徒も珍しくはない、というのが現実。
それでは、どちらか一方ならどちらの方がいいか。
さらに、両方ない生徒はどちらを優先して身につけるのがいいか。
人によって意見は違っておかしくないが、塾は成績を上げるところ。
受験の結果、志望校への合格を勝ち取るところ。
その “ところ” から考えて、断然スピード優先です。
受験は、時間との勝負なんですから。
たとえ正確でも、試験の制限時間内でやり残しが出るようではマズイ。
スピードがあれば時間内で出来る見直しが、出来ないまま終わって、たまたま欠いた正確さを、発見出来ないかもしれない。
おまけにスピードがあれば、問題の演習量を増やせる。
増やせば正確さも上がってくる。
“スピ-ド”と“正確さ”、両方ある成績優秀、先生のお気に入りの生徒になる可能性が、グンとアップするんですから。
さて、長い前置きをへて、ここから本題です。
計算スピードの上げ方
どうすれば計算スピードを上げられるか。
まず、ウォーミングアップに「百マス計算」を5分から10分。
これは計算力をつけるってこともありますが、むしろ集中力をつけること、さらに頭の回転スピードをつけるのが狙い。
それから具体的に計算問題を解いていく。
早く解くっていう意識をしっかり持って。
これを短時間でも毎日やれば、僕も、私も、「けっこう計算スピードがあがってきたな」って感じるのは、そう遠くない時期だと思います。
ただ、ここからです。
計算スピードもある程度までくると、「速く解こうという意識」だけでは、どうにもならなくなります。
書く手を速く動かす。脳をフル回転する。
そういったことは、意識してやれるようになった。
でも生徒さん個人々々の限界があります。
鈍足の子が、練習で人並みにはなっても、俊足にはなれません。
そこで “視点” を変える。
「計算スピードの向上=いかにして無駄をはぶくか」っていう視点に。
問題を解いているとき、無意識にしている無駄がないか。
例えば、無意識に顔や髪をひんぱんにさわるクセのある子。
筆算を用紙のあちこちに書いているために、途中から、どれがどの問題のものか分からなくなる子。
案外、たくさん出てきます。
そして「無駄をはぶく」もレベルが上がってくると、答を導く過程に無駄がないかということまで、意識するようになったりして。
いつも、どこかに「無駄がないか」って意識して、それを取り除く。
これをやることで、確実に計算スピードは上がってきます。
“成績優秀ロード”をまっしぐら。
スピードを上げて走ってください。