前回に引き続き、高校入試出題範囲の縮小について考えること。
新聞紙上によると東京都では、数学で「三平方の定理」、英語で「関係代名詞」が出題範囲から除外されている。
これは「ヒョエー!」って声が思わず出てしまっても無理ないところ。
数学の「三平方の定理」は数学のさまざまな分野で基礎となる重要な定理。
高校へ入ってから学ぶ図形分野でも欠くことの出来ない定理。
英語の「関係代名詞」についても、これをはずして長文読解問題は成り立たないのでは、と心配になる。
東京都の教育委員会では、その重要性は充分に承知である以上、「出題範囲の学習は来年1月末までに終えること。
その後、3月の卒業までに出題範囲から除外したものの授業を行う」としている。
そうなると学校の先生、学習塾の講師の生徒に対する熱意と愛情、授業に対する工夫と力量が大きくものをいうことになる。
普通に考えて、入試に主題されないと分かっている範囲のことを、マジメに学ぼうとする、文字通りマジメな生徒は、極々、僅かだろう。
学校の先生にしても、今回のコロナウィルスのもたらした学校生活への影響で、例年とは全く
異質の精神的、体力的負担があるのは、想像に難くない。
一方、学習塾ではどうか。通常、学習塾は学校授業を先取りしているところが多いはず。
さらに、オンラインかオフラインかは別にして、学校休校中も、塾は殆どが開校していたはず。
だから、入試に出題があるなしにかかわらず、「三平方の定理」や「関係代名詞」は、当たり前にやるし、やる時間もある。
ただ、それはそうとしてここで大きな問題が!
それが「三平方の定理」や「関係代名詞」を除外した数学の出題、英語の長文読解問題がどういったモノになるのかということ。
それらをどう予想して、どのように対策するべきかということ。
そこが学習塾講師の来年度入試にたいする、大きな勝負所になる。
我が兵庫県は、7月中に来年度高校入試の出題範囲を発表するとしている。
それを受けて今回のテーマ、パート③を書きたいと思います。