時間が足りない
英語の試験問題を解いているとき、こんな風に思ったことはありませんか。
問題数や文章量が“メチャクチャに多い”と。
そうなんです。近年、英語読解問題の文章量はますます増える傾向にあります。
それだけに、かなりの処理スピードが要求されている。
そうなると当然のこととして“対策を”という流れになりますが、ここで要注意です。
下手な対策の仕方は、かえって状況を悪化させるだけになりかねないのです。
テクニックに頼らない
“時間が足りない”となると、それを何とかするために“裏技”を知りたくなるのが人の常です。
そこで、ついつい小手先のテクニックに走りたくなったりします。
例えば“飛ばし読み”や“斜め読み”。
コレって簡単に言うと“細かいところは気にせず、いったんざっくりと全体に目を通そう”というもの。
他にも、各段落のはじめと終わりの一文だけを読んで、内容をざっくり確認するなんていう方法もあります。
どれも一見したところ時間短縮につながりそうなテクニックばかり。
“時間が足りない”と悩む生徒達が、飛びつくのも無理はありません。
でも、ここでチョット考えてください。
そもそも何故時間が足りないのか。
その根本のところを考えてみてください。
それを分かっていないままに小手先のテクニックに頼ってしまうと、文字通り“策士、策に溺れる”ということになってしまいます。
スピードを上げるためには
以前のブログ(数学の勉強のしかた②)
でもお話しましたが、物理的なスピードを上げるのには“限界があります”。
そのために、ある程度までのレベルに達した後は、スピードを上げるという考え方から“無駄を省く”という考えにシフトチェンジすることが必要です。
それでは英語長文読解における“無駄”とは何か
それはズバリ“読み直し”です。
本文を読み進めている間に、前半の内容を忘れてしまった。
あるいは問題の選択肢を見ている間に、話の内容がゴチャゴチャして分からなくなってきた。
そんな時です!。
そうこうしているうちに、あっちを読んだりこっちを読んだり、一度読んだはずの部分を何度も読み直すことになります。
コレこそが長文読解における一番の“無駄”で、時間が足りなくなる最大の原因なのです。
ならばどうするか
読み直しという最大の“無駄”を省くために、段落ごとに話の内容が分かる“一言メモ”を書き残しておきます。
文章を読み直さなくても、ある程度内容を思い出せるような“メモ”です。
そうしておくことで、読み直しの時間を大幅に省くことが出来ます。
結論
でも問題は、この“メモ”をすることが案外難しいことです。
短すぎると“何のこっちゃワカラン”ということにるし、長すぎると本末転倒。
メモ程度で段落の内容を書き表すのは、けっこう大変です。
ただし、この無駄を省くことを意識した学習は、同時に文章を“要約する力”を鍛えることにもつながりますから、“一石二鳥”。
やらない手はないんです。
たくさんの情報の中から要点だけを読み取り、これを記録する。
これは大人になってからも必要になる大事な力です。
それだからこそ、ここで安易に小手先のテクニックに頼ってしまうと、その力をつける“チャンス”を失ってしまいます。
ぜひ、“学習法の王道”で、じっくりと自力をつけることを心がけてください。