暑かった夏もようやく終わりを迎え、朝晩ひんやり肌寒く感じる日が増えてきました。
早いもので今年も残すところ3ヶ月。
受験生にとっては、そろそろ危機感を感じ始める季節になってきました。
そんな受験生の方に向けて、今回は“模試”についてのお話です。
模試を受ける意味は、時期によって変わる
ご存じの方も多いと思いますが、一口に模試と言っても種類がいくつかあり、回数も年間を通して複数回行われます。
そんな模試を受ける意味は、“人によって、時期によって”様々あるでしょう。
そんな中でも今回は、受験間近のこれからのシーズンに焦点を当てた、“模試を受ける意味”について考えていきます。
得意教科を伸ばすのか、苦手教科の克服か
受験勉強も後半戦となるこれからのシーズン。
ここからの模試を受ける意味は、“より実戦を意識したもの”である必要があります。
つまり、“残り時間の割り振りを決めるための指針にする”ということです。
具体的に見ていきます。
例えば、目標点までの残り10点を“どこで稼ぐか”を考えるとき。
苦手教科をもう少し頑張ることで稼ぐのか、それとも得意教科をもう少し伸ばすことで稼ぐのか。
意見の分かれるところだと思います。
どちらから取っても“同じ10点”。
ではこんな時、“何を基準に考えていくのか”。
頼りにするのは“感覚”ではなく“正答率”
苦手教科は“大変そう”。
それに比べて得意教科は“頑張れそう”。
こんな風に“感覚には頼らないようにします”。
根拠なき感覚は、しばらくたって“やっぱり違った”となる可能性があるからです。
この時期にそうなるのは“致命的”。
そこで使うのが“結果表に付いている正答率”です。
これは、一問一問、受験者全体での正答割合がいくつであったかを表したものです。
例えば、自分が正解出来なかった問題を、70%以上の人が正解していたとしたら。
それは“落としてはいけない問題だった”と判断出来ます。
逆に自分が正解出来なかった問題の正答率が20%以下だったらどうか。
これは取れていなくても“ほとんどの人が同じ”と考えることが出来ます。
苦手教科をもう少しだけ頑張るのか、それとも得意教科を伸ばす努力をするのかは、”ここで決めます”。
結論
全体の正答率が70%を超えるような問題を3つほど間違えていた場合。
その場合は、それを何とかするだけで10点近く得点を伸ばすことが出来ます。
しかも、高い正答率から比較的簡単な問題と思われるので、“何とかする”のにかかる時間は、それほどかからないと思います。
それに対して、間違った問題のほとんどが、正答率20%以下のような問題だった場合。
その場合は、そこから3問程度を正解出来るレベルへもっていくには、“相当な時間が必要になります”。
そうやって考えていくと、どちらを採るべきかは明白です。
“目標点までの残りの点数をどこで取るか”。
模試を上手く活用しながら残りの期間、精一杯考え続けてください