奈良時代の“つかみ”(地理・歴史シリーズ⑫)

前回に引き続き、今回は奈良時代の“つかみ”になります。

これまで争いの“種”となっていた土地を“すべて国が管理する”という大きな変革があった“飛鳥時代”

そこから“税”が生まれたというところまでお話しました。

では、“税を納める”という制度が誕生した事によって、人々はどうなっていくのか。

今回も、今と変わらない“人の思考”に焦点を当てた“つかみ”を紹介します。

今と照らし合わせて考える

税が誕生したと言っても、いきなり当時の制度を話したのでは、子供たちにはピンときません。

そこで、まずは現代の税金についての話に置き換えることで考えてもらいます。

例えば、自分が頑張って稼いだ1ヶ月のお給料のうち、半分を国に対して税金として“納めなくてはいけない”ルールだったとしたら。

たとえ話なので、細かい事は抜きにして、この時に“どう感じるのか”を考えてもらいます。

おそらく、ほとんどの人が“キツイ”と感じますよね。

となると、次に人間は“どういう行動に出るのか”を考えてみてください。

考えることは“昔も今もやっぱり同じ”

奈良時代では、税の重さに耐えかねて、逃げ出す人が現われました。

与えられた田んぼをほったらかしにして。

でもこれ、何となく想像はできますし、気持ちも分かります。

稼いだ額から多くのお金を“納めなくてはならない”となると、それから逃れたくなりますし、実際に逃れようとして問題になるケースは、現代でもよくあること。

つまり、考えることは“昔も今もやっぱり同じ”ということです。

対策を打つ側の“心境”

しかし、管理する人がいなくなってしまった田んぼを放っておくわけにもいきませんし、多くの人が同じように、田んぼの管理を放棄するようになっても困ります。

そこで、国としては何とかして人々の“モチベーションを上げなくては”と考えます。

どうやったら人々のモチベーションが上がるのか、ここでも生徒たちに考えてもらいましょう。

結果として、ココでのモチベーションの上げ方が、この後の展開に大きく影響してくることになります。

結論

“奈良時代に起こった事は、コレだけじゃない!”。

そう思った方もいると思いますし、たしかにその通りです。

ただ、起こった事すべてに触れていては、苦手な生徒にとっては“ハードルが高すぎます”

それは、“流れ”を意識した説明でも、“おそらく同じ事”

だからこその“つかみ”です。

その時代の代表的な話を簡潔な状態で“掴ませる”

これを意識していれば、枝葉の部分は後からでも大丈夫だと考えています。

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