圧力の利用(理科シリーズ⑩)

今回は、中学一年で習う“圧力”について。

計算も絡むせいか、“苦手とする生徒が多い”ように感じる単元です。

そこで、この単元の授業をする時、私が意識していることについて、具体例を交えながらお話したいと思います。

基本的な説明だけで終わらない

“圧力とは?”と聞かれて、“単位面積あたりにはたらく力”と答える。

もう少し具体的にと言われ、“ある一定の面積に対する力の集まり具合のこと”と答えたとします。

たしかに、分かっている人からすれば“もっともな答え”です。

おそらく、その後は具体的にペットボトルや鉛筆を使って、同じ力でも面積によって受ける力の感じ方が異なることを説明されるでしょう。

そして、計算の公式を教わり、後は演習あるのみ。

これが一般的な流れではないでしょうか。

ですが、これだけで終わってしまっては、理科が苦手な生徒にとっては、ややインパクトに欠けるところがあり、すぐに忘れてしまう可能性が高いです。

もちろん、人間は忘れる生き物ですが、思い出す作業が自分で出来るのと、人に一から説明してもらわないといけない状態では、“天と地ほどの差が生まれてしまう”

そこで、もう一つ、説明をする時に“ある工夫”をします。

身近な利用例を示す

生徒たちからすれば、結局これが“何の役に立つのか”という疑問が常にあります。

今現在、特に必要性を感じないものは、すぐに流れていってしまうでしょう。

そこで、教科書的な説明以外に“身近な利用例を示す”ことで便利さを感じてもらい、知識にインパクトをつける作業を行います。

例えば、この時期で言えば“スキー”

スキー場で滑る時、必ずスキー板を履きますよね。

靴のままなら、雪の中に足がズボっと、はまってしまって滑れませんが、スキー板だとはまらずに滑ることが出来ます。

これは同じ体重でも、靴より面積の大きいスキー板を履くことで、圧力を小さくしていたからなんです。

このように、誰でもイメージ出来る身近な例を使うことで、印象にも残りますし、学ぶ意味も多少は感じてもらえるはずです。

大切なのは、“解き方”よりも“考え方”

公式や解き方を覚えただけでは、すぐに忘れてしまいます。

けれど、“考え方”さえしっかり理解しておけば、すぐにまた思い出すことが出来ますし、そもそも忘れることも少なくなります。

大切なのは、“解き方”よりも“考え方”

これを常に意識しておいてください。

結論

理科で習うことは、身の回りで利用されていることが“非常に多いです”

だからこそ、つまらない“勉強”で終わってしまうのか、それとも将来“役立つ知識”となるのかは、教える側次第だと思っています。

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