文章題の“攻略法”

“計算はまだいいけど、文章題がとにかく苦手”

小学生のみならず、中学生でもこういった生徒は“たくさんいる”と思います。

ただ、だからと言って、がむしゃらに“演習を繰り返せ”と言うのも、効果的ではありません。

そこで今回は、文章題を攻略する“きっかけ”となるお話を一つ、紹介させていただきたいと思います。

文章題の攻略に必要となる力

文章題を解く上で、必要となる力は何か。

それはズバリ、問題文から内容を“イメージするための読解力と、イメージした内容を図や式で表す力”です。

文章題が苦手な生徒ほど、解き方の前にまずはこういった力の養成が必要になります。

具体的に見ていきましょう。

まずはイメージして、状況を整理

まず、以下の問題文に目を通してください。

文章題の中でも苦手な生徒が特に多い、食塩水の問題です。

「10%の食塩水150gに、水を何g加えると6%の食塩水になるか」

この問題を見て、“食塩水の問題の解き方は~”なんて話をいきなりしてはいけません。

それは、定番のやり方に当てはめようとしているだけ。

苦手な生徒は、もっと手前でつまずいています。

そこで、まずは状況の整理から入っていきましょう。

まず、濃度が10%の食塩水に水を加えると、どうなるか。

当然、薄くなります。

しょっぱかったのが、チョットだけマシになる感じです。

つまり聞かれているのは、何gの水を加えたら“濃度が6%にまでなりますか?”ということ。

ただ、ここで、それ以上に押さえておいて欲しい“大前提が一つあります”

それが、水に溶けている“食塩の量”について。

10%の食塩水が150gあるということは、その食塩水の中には、15gの食塩が溶けていることが分かります。(この部分がよく分からない方は「“濃度”に慣れよう(理科シリーズ⑧)」参照)

そこに何gかの水を加えた時、その溶けていた食塩の量に変化はあるでしょうか?

ここが最大のポイント。

要するに水を加えても、溶けている食塩の量は、“変わりません”

この当たり前の大前提さえ押さえることができれば、あとは簡単です。

整理した内容から、式を立てる

最後に整理した内容から式を立てていきましょう。

150gあった食塩水に水をXg加えたとすると、食塩水の量は“150+X”と表すことが出来ます。

この時、濃度が6%で、食塩の量が15gと分かっているので、最後に“(150+X)×6/100=15”という方程式を立てて、計算すれば“答え”が求められます。

結論

解き方だけを教わっていても、“すぐに忘れてしまい”ます。

大切なのは、“状況を整理する力と、そこから式を立てる力”

そして、その“二つの力を身に付けるために、まずは問題の精読”

地道な作業ですが、これら一つ一つの積み重ねを意識した学習を心がけてください。

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