論説文の読解には
国語が嫌いな生徒の中でも特に苦手意識を持つ生徒が多い“論理的文章”。
小学生の間は説明文が多いですが、中学生ともなると論理的文章の多くは“論説文”であることが多いです。
そこで今回、“論説文”の読解にあたって“意識すること”を紹介させていただきます。
論説文の特徴を押さえる
前回のブログ記事でも書きましたが、“論説文”には1つのテーマに対して筆者の“意見”や“主張”が論理的に展開されているという特徴があります。
ポイントは“論理的に”というところ。
これを念頭に文章を読むことが出来れば、論説文はむしろ“読みやすい文”とも言えるのです。
論理的とは
論理的とは、言い換えれば“筋が通っている”ということ。
つまり、展開や構成にある程度まで似通った“型”があると言えます。
例えば、あるテーマに対して、自分は“こう思う”ということを主張したいとき。
論理的に話を進めて、相手に納得してもらうには、“言いっぱなし”は出来ません。
自分はなぜそう思うのか。
常に“根拠”を示しながら話を進めていく必要があります。
その過程で、相手に伝わりづらいと思うところでは、具体例を入れたりもします。
そういうふうに話を進めながら、最終的に“結論”ということになります。
まずは、こういった書き手側の“書き方”を知ることが、読解を進める時の“差に”つながります。
指示語や接続語に着目する
それともう一つ、論理的文章の読解を進めるうえで、大切な知識があります。
それが“指示語”と“接続語”です。
指示語とは、同じ語の繰り返しを避けるときに使う語で、“これ”、“あれ”、”それ”などがあります。
文章を読むとき、“これ”や“それ”が指す内容を意識して読むと、内容を理解するのに大きな助けとなります。
実際、“これ”や“それ”が指すものが何かを答えさせる問題も多く出題されます。
次に接続語。
これは段落ごとの働きや展開を押さえるうえで大事な役割を果たすもので、“しかし”や“だから”などのことです。
接続語を意識して文章を読むと、段落同士の繋がりが分かったり、展開の予測がある程度立てられるようになります。
具体例を挙げてみましょう。
例)一生懸命、勉強した。しかし結果は~。
この文では、“しかし”という逆接を表す接続語が使われているので、前後で内容が逆転します。
この場合、文の始めがプラスの内容なので、後半はマイナスの内容になります。
そこで結果は“悪かった”と予想出来るのです。
結論
論理的文章は、一見したところ難しそうで取組みづらいイメージがあります。
ところが、しっかりとした“型”があるため、小説文などのように感情を交えてしまう可能性も少なく、実は読みやすくて解きやすい文章とも言えます。
それだけに今回お話した文の“型”、さらに“指示語”や“接続語”を始めとした知識をしっかりと身につけることを、まずは心がけてください。
そのうえで問題演習を重ねれば、ある程度のパターンが見えてきます。
そこまでくれば、きっと論理的文章でも安定した得点が取れるようになっているはずです。