英語の長文を読んでいるとき。
国語の現代文を読んでいるとき。
日本史の暗記をしているとき。
どんな教科の勉強をしているときでも、意味がよく分からない単語や語句が一定数、出てくると思います。
そんなとき、たいていの場合は“意味をその場で調べなさい”と指導されることが多いようです。
たしかに、自分で辞書や参考書を使って調べるという作業も大切です。
何でもかでもすぐに人に聞く癖をつけるのは良くないというのも分かります。
ですが、仮に意味の分からない単語や語句が20も30もあるなんて場合はどうでしょう。
その場合、意味調べだけで気づけば1時間以上も経っていたなんてことにもなりかねません。
そうなると出てくるのが、「意味調べ=勉強」という“良くない”状態です。
本人は頑張っているつもり。
けれど意味調べが勉強時間にカウントされている間は、この努力が結果に結びつくことはありません。
そこで“ならば、どうする”というのが今回のお話です。
意味調べの“ゴール”
意味調べの“ゴール”は、“調べる”ことではなく、調べたものを“覚える”ことです。
ですから、調べる時間よりも、調べたものを“覚える”のにどれだけ時間を使えるかということが重要です。
意味調べだけでその日が終わってしまうような勉強の仕方は意味がありません。
勉強が苦手な生徒ほど“ラクな作業”に逃げる
分からないことは“自分で意味を調べる”。
正しいことですが、これだけでは先ほど言った“良くない状態”に陥る危険性が高いです。
それは“なぜ”か。
この言い方では勉強嫌いな生徒にとって意味調べが“ゴール”になってしまうからです。
勉強嫌いな生徒ほど、無意識に“ラク”なヤリ方に逃げていきます。
それだけに意味調べだけで予定の勉強時間を使い切り、疲れた様子でその日の勉強は終了なんてことになってしまいます。
それは自明のことだけに、その逃げ道を事前にふさいでおく必要があるのです。
調べることが多い場合
学習の初期段階では、意味を調べないと分からないということが、たくさんあると思います。
その場合、“調べ方”を意識的に工夫することが必要です。
例えば、“紙辞書では時間がかかる”ということであれば、電子辞書を使う。
参考書から疑問点の答を見つけるのに時間がかかるということならば、ネットで検索する。
分かる人に聞くのも当然アリです。
とにかく自分にとって一番時間のかからない方法で、“意味を調べる”という段階を通過してください。
コレが生徒達の逃げ道をふさぎ、同時に“覚える”という本来の勉強に使うべき時間の確保につながるのです。
結論
意味調べを通して身につく力があるのは事実です。
でも、調べなくていけないものが20も30もあるような段階で、それを言ってみたところで仕方ありません。
まずは、調べたことを“覚えること”が先決です。
その“覚えること”に使える時間をどれだけ作り出せるか。
そこが“ポイント”!。
覚えるための準備をいかにすばやく整えるか、ということを頭において、“意味調べ”に取組んでみてください。