人を動かす“原動力”とは

人に動いてもらいたい時

“気づけば我が子も受験生。時間もない。なのに全然勉強しない”。

こんな時、おそらく周囲の大人たちは、焦る気持ちを持ってその子と話し合いを重ねることだろうと思います。

でも、そこで子供たちに“将来の話”や“自分の過去の失敗談”などを、長々と話してはいませんか!。

ご自身で実際に経験された方も少なくないと思いますが、この手の話を大人から聞いて、子供たちの“目の色が変わる”といったことは、ほとんどありません。

でも、だからと言って放っておくわけにもいかない。

“ならば、どうする”というのが、今回のお話です。

話の“対象”を変える

先ほども書きましたが、“過去の自分の失敗談”から勉強の必要性を説いてみたり、“自分の将来のため”といった話をしたりするのは効果が薄い。

“それは、なぜか”。

単純に考えて、自分個人だけの話であれば、“まぁ いいか”という気持ちが芽生えやすいからです。

どれだけ必死に“勉強の必要性”を説かれても、“将来困ることになる”と言われても、子供たちには“ピンとこないんです”。

だから、なかなか動き出さない。

そこです!。

話の内容を“本人の将来への影響”ではなく、“今、現在の周りにいる人への影響”というものに変えてみてみてください。

具体例を挙げてみます。

例)なかなか“ヤル気になってくれない生徒”に勉強させたい場合。

2つの言い方を比較してみます。

①「学生時代に勉強をしっかりやっていないと、将来とても困ることになるよ」という言い方。

②「このままでは公立高校に行けないから、私立の学校を受けることになる。そうなると、3年間でかかる学費は公立で約83万、私立で約225万。2倍以上も違うとされているが、そのお金はいったい誰が払うのか」という言い方。

どちらの方が身に染みるかという事を考えてみてください。

お金を払うのは、子供たち自身ではなく親です。

どちらの方が身に染みるでしょう。

お金を払うのは子供自身ではなく親ということになると、やはり自分以外の人に影響があるほうが、当人には響くと思います。(今回はあくまで話の例えなので、高校無償化や奨学金制度といったものは、考慮しないこととします。)

これは、歴史的事実も証明していること

江戸時代、“五人組”という制度があったことを覚えていませんか。

領主が農村を支配しやすくするため、農民相互に見張らせたり、共同で責任を取らせたという、アレです。

自分一人のことであれば“逃げよう”が”サボろう”が、すべて自己責任ということで済みます。

しかし、そこでグループを作って共同責任とすれば、自分の行動が周りの人に影響することになります。

これが”抑止力や“行動力”に、否が応でもつながるということです。

結論

“自分一人”の場合より、“周りへの影響が”が加わるほうが、当人にとって響くということは、上記の例を見ても分かります。

そのことから、“子供がなかなか勉強せずに悩んでいる”という方は、出来るかぎり“自分のため”という話より、“周りの人に与える影響を織り込んだ話”をしてください。

自ずと子供たちの動きにも、変化が現われるはずですから。

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