学習塾の先生版 抽象的な表現からの脱却

“学習に関する”抽象的な表現の数々

“基礎力をつける”。

“思考力を重視する”。

普段、耳にする機会の多いこれらの言葉。

言う側はそういう意識はないのでしょうが、聞かされる側からすれば、“たまらなく抽象的”なんです。

“基礎”、“基礎”と言うけれど、“何をもって基礎ができていると判断するのか”。

思考力を重視すると言われても、“実際どうしたら思考力が育つのか”。

生徒たちはこの辺りのことに“ピンと来ていない”ことがほとんど。

そのため、いくらこのような発言をしてみても“絵に描いた餅にすぎません”

そこで今回は、普段つい口にしてしまいやすい抽象的な発言を、“いかにして避けるのか”ということについて、お話します。

抽象的な言葉から具体的な成果は生まれない

まずは、以下の例文を読んでみてください。

「これからの時代、知識を身に付けるだけでは充分とは言えず、身に付けた知識が実生活の場で使えるようでなくてはならない」。

そのためには、「教科の知識を教えるのはもちろんのこと、その内容を通して思考力・判断力・表現力などを育てることを意識しなくてはいけない」。

どうですか。

これを聞かされて、すぐさま具体的な行動に移れそうでしょうか。

おそらく、大部分の人が厳しいと感じるでしょう。

抽象的な表現の問題点はここにあります。

つまり“すぐに動き出せる具体性、明確性がどこにもない”ということ。

抽象的な表現は“口にするのが簡単”で、一見すると“ものを言ってる風”に聞こえます。

ところが実際のところ“具体的にはどうするの”と戸惑ってしまう傾向が、多々あるのです。

だから、すぐに動き出すことが出来ず、思ったような成果もなかなかあげられないのです。

それでは、どうするのか!

人に言われたことも、自分が考えていることも“深く突き詰めることを意識してください”

具体的には“自問自答”です。

例えば、何をもって“基礎が出来ている”と判断するのか。

また、“どうしたら、その基礎は身に付くのか”。

思考力を支える“根本の部分は何か”。などなど、とにかく物事を突き詰める習慣を身に付けることで、抽象性を払拭できるようにしていきます。

結論

もちろん、“毎回、毎回、物事を深く突き詰めていく時間的余裕はないかもしれません”。

でも、その過程なしに“思考力が育つことはないのも確か”です。

今の発言や考え方で“すぐに動き出せるかどうか”

それを基準に、日々の生活の中で少しずつでも“物事を突き詰める”ことを意識してみてください。

そうすることで、“抽象的な部分”が減っていき、努力が結果に結び付きやすくなるはずです!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA