学習塾の指導形態
6月、緊急事態宣言の解除を受けて、休校していた学校も再開。
自宅近くの小・中学校にもやっと生徒たちの元気な声が戻りつつある。
そんな時期、オンライン授業にシフトしていた学習塾も学校再開に伴って、ライブ授業に戻りつつあるようす。
そこで今回、学習塾の指導形態として個別塾か集団塾かについて一言、二言、三言です。
今や、小・中学生対象の塾といえば個別塾かというほど、個別花盛り。
そんな個別塾も盛んになったのは、ここ20年あまりのこと。
1990年代から言われ出した少子化、2002年に本格化した「ゆとり教育」に端を発しているようです。
「集団塾から個別塾へ」という流れ。
これは、「ゆとり教育」が日本の子供たちの学力低下を招いた最大の要因。
という批判を受け、2011年から「脱ゆとり教育」へ文科省が再度、舵を切り直して後も続いている。
そこで個別塾、集団塾それぞれの特徴を挙げてみると。
集団塾
1.決められた時間、カリキュラムで授業が行われるため、一定のペースで学習を進めることができる。
2.周りの生徒との競争意識のなかで、ヤル気があがる。
3.比較的、月謝が安い。
個別塾
1.生徒の習熟度・時間に合わせてオーダーメイド式で授業が受けられる。
2.わからないところを聞きやすい。
3.生徒にあう講師を選ぶことができる。両者のホームページや折り込みチラシによく書いてあることからまとめると、特徴はこういうところかと。
ここで、さらに少しだけ掘り下げて両者を比較すると、
講師力
これは集団塾の講師の力量が圧勝かなと。
今回の緊急事態宣言下、多くの学習塾がとったオンライン授業の映像を見たことのある保護者の方なら、これは実感出来るところ。
通いやすさ
これは講師力とは逆に個別塾の圧勝。
授業内容・授業時間を生徒の都合に合わせてくれるのは、とても有り難い。
おかげで部活動や他の習い事と両立出来る。
それと、これから新しく塾探しをしようとするとき、勉強が苦手な生徒にとっては、集団塾というのは、敷居が高い。
先生の話が全く解らないんじゃないか。
友達が居るのも嫌。
学校と同じでテストもあるんじゃないか等々。
足が前に出ない理由には事欠かない。
親の思いはともかく、子は個別を選ぶことになるでしょう。
逆に、そこそこ勉強出来る生徒がさらにレベルを上げたいときは、カリキュラムがきっちりと決められていて、他の生徒との競争によるモチベーションアップが図れる、集団塾の方が合う。
学習塾の選択基準
そうやって塾選びの中で個別、集団を考えるとき、現在の学力や成績が、どうしても選択基準になる。
でもその塾選びは、正解か?
私は間違いと思う。
現在、西宮市の地で塾の開業を考えるなか、集団塾の形態しか考えていない。
一般に、開業早々、ヤル気にあふれた成績のいい生徒の入塾可能性はゼロだろう。
来てくれるとすれば、それは勉強の出来ない生徒に限られるに違いない。
だったら個別塾として開業したほうが良いのでは。
とは、考えない。
なぜなら、個別塾の形態では主導権は生徒にある。
勉強の出来る生徒ならともかく、成績の悪い生徒に主導権を持たせたまま、成績をあげられる可能性は、極めて低い。
塾は生徒の成績をあげることで、はじめて責任を果たせる場所。
その成績をあげるために、主導権は講師が持っていなければならない。
このことはとっても大事なことだから、後日、改めて書きます!!!。