学習塾の講師が考える” 言い訳”
“言い訳”。日本人にとって、プラスよりマイナスイメージの強い言葉です。
結果が良くなかったときや失敗してしまったとき、口を開こうにも”言い訳するな”っていう空気になることありませんか?
日本人は、出た結果に対して後から”言い訳しない”のが、あたかも美徳であるかのように感じている人が多いように思います。
その証拠に、他人に対して一度くらいは”言い訳するな”と口にしないまでも心の中なかで思ったことのある人が、ほとんどではないかと思います。
しかし!です。
こと勉強に関しては、”言い訳”は必ずしも悪いことではなく、むしろプラスに捉えることが出来ます。
今回はそんな”言い訳の効用”についてお話します。
言い訳=課題
出た結果に対してすぐに”言い訳”がでてくる。
これは見方によれば、それだけ自分の足らざるところを客観的に分析出来ていると見ることが出来ます。
むろん、毎回のように同じミスを繰り返し、そのたびに同じ言い訳をしているような生徒はダメです。
反省が見られないのですから。
でも、そうじゃない場合の”言い訳”というのは、見方を変えれば今の自分の”課題”ということ。
それを瞬時に感じ取ることが出来ているというのは、むしろ頼もしいとさえ考えられるのです。
努力しているからこそ
“言い訳”についてもうひとつ。
結果が出た後すぐに言い訳が口を突くと言うことは、それだけ良い結果を求めていたということ。
つまり、それだけの努力をしてきたということの表われでもでもあるんです。
努力していなかった生徒は、初めから出てくる結果に何の期待もしていません。だから、結果が悪くても予想通りとしか思わず、言い訳などあろうはずがないのです。
結論
このように、こと勉強に関する限りであれば、言い訳は必ずしも悪いことばかりではありません。
問題は”言い訳する”ことではなく、”言い訳したあとの取り組み”です。
言い訳も同じことの繰り返しでは、さすがにマイナスイメージ。そうならないためにはどうすべきなのか。
それは、せっかく分かっている”今の自分の課題”を克服するために何をなすべきかを、すぐさま考える。
そうして次につながる努力に取りかかることが、まさに”言い訳の効用”なのです。