なぜ勉強するのか

子供たちにとっての永遠の疑問

“なぜ勉強するのか”。

今も昔も子供たちにとって永遠とも言えるテーマです。

誰もが一度は疑問に思うこと。

周りの大人に聞いてみたり、あるいは大人になって子供に聞かれたり。

とにかく人生のなかで一度はこの疑問に当たっているという方が、ほとんどではないでしょうか。

ここで注意です!

子供にそのことを質問されて、“俺もワカラン”なんて答えようものなら以降、勉強の話に関するかぎり、一切の説得力を失ってしまうでしょう。

かといって、どこかで聞いたようなキレイゴトを並べてみても、子供たちの耳には届きません。

そこでどうする! というのが今回のテーマです。

職業柄、講師という仕事をしていると、子供たちからのこの手の質問は、嫌と言うほどされます。

その質問をされたとき、私はこう答えます。

“中身”よりも“行為”に焦点を当てる

“なぜ 勉強するのか”。この質問に答える時、“中身”の話をすることは圧倒的に不利になります。

どの教科の知識も大人になって使う機会は、そう多くありません。

これは、はっきりしていると思います。

そこで勉強に関するかぎり“中身”ではなく、“行為”そのものに焦点を当てた話をするようにしているんです。

例えば、中学校で習う教科は、副教科も入れると9教科。期末テストともなれば、毎回この9教科のテスト勉強をしなければなりません。

これは生徒にとって、なかなかの負担です。

学習計画をしっかりと立てて効率よく進めていかないと、とても終わりません。

この時です!差が生まれるのは。

子供たちには平等に1日24時間が与えられています。問題は、この持ち時間の使い方の上手い下手。

テストでこの差はモロに出ます。

この“時間のやりくり”という力は、社会に出て働くうえで絶対的に必要な力。

このように、学校でやる勉強を“行為”という面から見れば、将来に対して大きな意味を持つのです。

しかし!。

こんな話をされても、いま一つピンとこないと言う方もおられるかもしれません。

そこで具体的な例をもう一つ。

確率、そこから段取りを考える。

もし、子供さんがプロ野球選手になりたいと言い出したら。

“たぶん無理だろう”と考える人は多くても、なぜ“たぶん無理”と言えるのかを考える人の数は、グッと減ると思います。

が、しかしこんな時、“時間のやりくりをする力”を身につけてきた人は、こう考えます。

プロ野球選手になれるのは、毎年ドラフトで1球団10名までの120人。

それに対して、野球部員の高3生と大学4年生の合計人数が5万人ほどいます。

そうするとプロ野球選手になれるのは5万人のうちの120名。確率は約0.2%にすぎない。

これはなかなか厳しいかなと。

時間のやりくりが上手い人の頭の中は、常にこんな働き方を自然にしています。

物事に優先順位をつけ、段取りを組み、そこから着手していくのです。

結論

何にどのくらい時間をかけられるか。

あるいは、何にどれくらい時間がかけらるか。

社会へ出て働く時、職業に関係なく否応なく考えなければならないことです。

個々の内容(中身)は将来進む道によって直接的に活きる場合もあれば、そうでない場合もあります。

ですが、“時間”に関しては、誰にとっても逃れることの出来ない絶対的なもの。

それを上手く使うか、逆に下手に使ってしまうか。

学校での勉強からは、それらを学ぶことが出来ると、子供たちには話しています。

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