小学生が苦手とする単元のひとつ、“速さ”。
単純な計算問題から応用的な文章題まで、問題の種類は多岐にわたります。
しかも、中学、高校と学年が上がるにしたがって、出来ていることが前提とされる“超重要単元”です。
そのため、小学生で“つまずくわけにはいかない”ところになります。
ところが、そんな単元に限って“機械的な処理”が可能になるテクニックも多く、苦手な生徒ほど、それに“飛びついた結果”、考えることをしなくなっていきます。
今回は、そんな方へ、公式やテクニックに頼る前に見ていただきたい内容になります。
初めから“機械的な処理”に頼らない
“速さ”の問題を解くときの定番、“み・は・じ(もしくは、き・は・じ)の公式”。
道のり(距離)、速さ、時間のそれぞれ頭文字をとったものです。
公式に当てはめて計算すれば解けるという便利なものではありますが、使用するにあたって一つ“注意点”もあります。
それが、公式の意味を“理解出来ているのか”ということ。
公式に当てはめるだけの解き方は、簡単な問題には通用しますが、少し“ひねられる”と太刀打ち出来なくなります。
“どの数字を計算したらいいのか分からない”。
こんな状態になったあげく、トンチンカンな式を立てていても、それにすら気づかない。
そんなことにならない為には、“公式”自体をしっかり理解しておく必要があります。
公式を使う前に、公式の解説
例えば、“速さ=道のり÷時間”という公式。
なぜ、“道のり”を“かかった時間”で割れば、“速さ”が求められるのか。
これが口頭で説明出来ない生徒は、単なる公式への“当てはめ”になっている可能性大です。
以下に説明の具体例を挙げます。
「3,000mの道のりを20分で歩いたとします。この時、1分間につき何m進んだのかは3,000mという道のりを“20等分する”ことで求められる。」
「だから、3,000(道のり)÷20(時間)という式になります。」
「これによって、1分間につき150mずつ進むことが分かるので、分速150mという“速さ”が求まります。」
“何を当たり前のことを長々と”。
そう思われた方もいるかもしれませんが、ここまで説明出来て初めて、“理解した”と言えるのです。
結論
理解なき公式の使用は、人から“考える力”を奪います。
公式に当てはめて、解ければO.K、間違っていれば答えを見る。
こんなことを繰り返している間に、“考える癖”がつかなくなります。
これは、学年が上がった時に“致命傷”になります。
そうならない為にも、公式の“意味”をしっかり理解し、応用問題やその先の学習につなげることを意識した取り組みを心がけてください!。