“かけ算”と“わり算”。
それぞれ計算は出来るけど、文章題になると“使い分けが怪しい”。
あるいは、分ったつもりになっている。
こんな生徒は意外に多いです。
“かけ算を習った後だから、多分かけ算を使うんだろう”。
文章題を解くとき、こういった機械的な解き方は、ランダム問題が解けなくなるばかりか、生徒たちから考える力も奪っていきます。
そうならないために今回は、具体例を使って考えて解くという習慣を身に付けることを考えていきます。
機械的な処理
なぜ、“かけ算”なのか。
なぜ、“わり算”なのか。
あとから人に聞かれても答えられるようでなくては、それは“機械的な処理”と言わざるを得ません。
では、“理屈で考える”とはどういうことか。
以下の具体例で見ていきます。
理屈で判断する
例1)「子供が6人います。リンゴを1人あたり2個ずつ配るには、リンゴは全部で何個必要ですか。」
(考え方)
“1人あたり2個ずつ”とあるので、1人が2個のリンゴをもらうことになります。そして、子供は6人いるので、これを式で表すと“2+2+2+2+2+2”となり、2を6回分足しています。
だから、“2×6”という“かけ算”で表すことができるのです。
例2)「リンゴが20個あります。1人に4個ずつ配ると何人に分けられますか」
(考え方)
今度は、リンゴの個数20個というのが初めから分っています。そして、それを1人に“4個ずつ配る”。言い換えれば“4個ずつに分けていく”と何人に“リンゴを配れるか”ということを聞かれています。
“20個あるリンゴを4個ずつに分ける”。
だから、“20÷4という“わり算”で表すことができるのです。
文章題が出来て初めてホンモノ
文章題が出来ない状態では、本当の意味で“かけ算”や“わり算”を理解したとは言えません。
今回、どちらの例題にも“配る”という言葉が入っていました。
“配る=わり算”というイメージで考えている生徒は、ここで理解に“つまづきます”。
だからこそ、単純に“言葉”で判断するような“機械的な処理”に終始しないように注意する必要があります。
結論
今回の例は“小学生の文章題”でしたが、“かけ算”や“わり算”の使い分けは、中学生になってからも当たり前に出てきます。
その時になって、“実はそんなにしっかり理解出来ていなかった”なんてことにならないように、理屈の部分からしっかりと理解出来るよう意識して取り組みましょう!