“単位をそろえて考える”
小学5年で習う、“単位量あたりの大きさ”という単元のことです。
先々の学習でも当たり前のように使われる“考え方”だけに、重要なのは言うまでもありませんが、いかんせん苦手とする生徒が多いところ。
おそらく、その原因は“使い時が分からない”ことにあるのではないかと思っています。
唐突に問題を出され、解き方を説明され、即演習に移る。
これでは、生徒たちには“何のこっちゃ!”という気持ちしか残りません。
そこで今回は、もう少し“取っつきやすくなる学習手順”を紹介させていただきたいと思います。
身近な具体例で“疑問”を持たせる
まずは、“新たな単元の難しい内容”という意識を捨てさせる必要があります。
そのためには、より身近な例題を通して、生徒たちに純粋な“疑問”を抱かせることがポイント。
そこで、以下のような例題を用意します。
例)卵1パック10個で200円と、卵1パック6個で130円では“どちらがお得でしょうか”。
“疑問”があって、はじめて解説が活きる
“買い物”という身近な例であることに加えて、“損得”という生徒たちからすれば食い付きの良いワードが入っています。
誰だって損はしたくありませんから、当然“考え方”が気になるところ。
これで“疑問”は持たせられるはずです。
そして、ようやくここから“考え方”の話に入ります。
“個数”と“代金”がそれぞれ違うので、“卵1個あたりの代金”を考えていきます。
1つは、10個で200円とあるので、“200÷10”で、1個あたり20円。
もう一方は、6個で130円とあるので、“130÷6”で、1個あたり21.666・・・円ということが分かります。
1個あたりの値段が安い卵を買う方が当然お得なので、答えは“1パック10個の卵”となるわけです。
このような身近な例題を通して、まずは“使い時”を知ってもらいます。
最後に“応用例”を示す
ただ、応用と言っても“難しい問題”というわけではありません。
1つの“考え方”が、どれだけ“多くの場面で使えるか”を示すということです。
こうすることで、、小学校で習う一単元というレベルから、中学・高校、さらには大人になっても“使える知識”へと昇華させることができます。
結論
公式を用いた説明は基本的に楽ですが、先々につながる単元であればあるほど、根本の理解が物を言います。
身近な例を用いて、まずは“使い時”を理解する。
これを意識して、頑張ってください。