“四捨五入”
4以下なら“切り捨て”、5以上なら“繰り上げ”というアレです。
内容だけならそれほど難しい単元ではないはずですが、思いのほか“四捨五入”を苦手とする小学生は多い。
その“理由”はどこにあるのか。
今回は、それを考えていきたいと思います。
解き方を教える前に
多くの生徒が難色を示すのが、“~の位までのがい数”や、“上から~桁のがい数”といった表現の数々。
それに対して、“この時は、こうする”と言われても、苦手な生徒の耳には入っていきません。
それは、なぜか!?
“使い時”を知る
何のために“こんな作業をしているのか”。
要するに“使い時”のイメージが湧かないから、必要以上に“難しい”と感じてしまっているのです。
そこで、まずは“使い時”を知ってもらうところから始めます。
“具体例”
四捨五入とは、一言で言えば、“きりのいい数で考えたい”という時に使うものです。
具体的に言うと、“買い物”に行った時をイメージしてみてください。
財布の中のお金が十分でないとき。
当然、足りるかどうか、絶えず意識しながらの買い物になりますよね。
そんな時です!。
そうは言っても、いちいち細かい計算をしながら買い物をするのは“メンドクサイ”。
そこで、“だいたいの数(がい数)で計算していこう”となるわけです。
例えば、財布の中には500円。
その状況で、168円の商品と258円の商品を買うとします。
普通に足し算することで金額を求めることもできますが、四捨五入を利用することで、“ラクに済ませられます”。
まず、168円の商品。
十の位で四捨五入すると“6”なので、繰り上がって“200円”となります。
続いて258円の商品。
こちらも十の位で四捨五入すると“5”なので、繰り上がって“300円”となります。
ということは、少し多めに見積もって計算しても“200+300=500”となるので、500円で足りることが分かります。
話はこれだけ!。
要は、“きりのいい数”にしてラクに計算することで、“簡単に見積もろう”というだけのことです。
“要するに全部同じ”と思わせられるか
“使い時”と併せて“理屈”が分かれば、問題を解くのは簡単。
結局のところ、“どの位で四捨五入するのか”。
どの問題もそれを聞かれているだけ、ということが分かってきます。
結論
今回は、“使い時を知る”ということをテーマに書かせていただきました。
初めから問題ありきの“教え方”や“教わり方”では、かえって難しく感じる部分が多くなることもあります。
“理解”に行き詰まりを感じている人ほど、まずは“何のための知識か”という部分に立ち返る。
これを意識して取り組んでみてください!。