前回のテーマ(学習塾の先生が考える小学校英語)の最後に言ってました、
「小学校の英語学習はどう進めるべきか」の1回目です
これを書くにあたって宝塚市立教育総合センターで行われていた「教科書展示会」に足を運んで来ました。
そこでは、来年度からすべて新しくなる中学校の教科書と、今年から新しくなっている小学校教科書が全教科、全出版社のものを、手に取って見ることが出来るんです。
その中から今日のテーマ「小学校の英語」に使われる教科書を見て感じたこととは
まず、小学校の英語教科書を出している出版社は7社。
その内容に大きな違いはない。
7社共に各Lessonは、音声を聴くことからスタート。
リスニング中心のコミュニケーション重視の教育を意識していると分かる。
それに対し、文法のような英語学習上の知識面のウェートは薄い感じがする。
一方で中学校の教科書を見れば各Lessonが、それなりの長文からスタート。
急に長めの英文を読まされる印象がある。(むろん、リスニングなどの音声を使った学習も引続き重視されてはいる。)
ここで、私なりの感想。
英語の教科に関する限り今回、小学校5・6年生の英語を教科化することで、小中一貫5年制とも言うべきところを指向していると思う。
もし、そうだとすれば教科書にその一貫性がないことが大問題。
昨年までの「必修化」時代にあった、面白おかしい「楽しい英語」の感覚。
これを引きずったように見える今回の「小学校英語」の教科書。
それにもかかわらず一定の単語力、文法力の基礎を小学校でやってきていることを前提に、レベルアップされた「中学校英語」の教科書。
これにはよほど、小・中学校の先生方が創意工夫が必要になる。
さらに加えて、熱意と注意力をもって生徒の指導に当たらないといけない。
もし、それがなければ多くの生徒が「英語難民」になる。
今年はコロナ感染症の影響で、各学校共に大きく出遅れている。
さらにその影響は、まだまだ続く。
そうした中での学校運営のうえで、例年にはない負担がかかっている先生方。
ここは、過剰な期待をかけるわけにいかない。
そこで、どうしても必要なのは「自衛策」です。
次回、私の考える小学生の生徒さん、その保護者の方達に採って欲しい「自衛策」について、お話したいと思います。